停滞ムードの一週間
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- 2012.10.27
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第3・四半期米GDPが発表され、前年比2.2%増と市場予想1.9%増を上回る好結果となり、市場はこれを好感してリスク回避相場から切り返しを見せました。
しかし、欧州問題の焦点であるスペインで発表された失業率が過去最高となる25%を越える悪化となり、上昇相場にブレーキをかけています。
大統領選挙を前にした米経済指数は改善を続けています。この改善が大統領選挙後も維持されるかが問題です。財政の崖問題の期限が近付く中、どちらの候補者が大統領になっても財政的に大きなアクションを取らざるを得ないでしょう。QE3が真に稼働しだすのはこれからです。
スペインの国内経済はガタガタです。今回発表された失業率25%突破は十分ショッキングな数字ですが、若年層に限れば失業率50%を越えています。この結果を受けて早期の支援要請の可能性も高まりましたが、やはり緊縮策だけではこの国の未来を奪うことになるでしょう。ドイツをはじめとするEUが、これからの成長戦略をどのように描けるのかに欧州の今後はかかっています。
貴金属は停滞ムードの1週間で、金は1700ドルの底値を試されています。特に大きなイベントも予定されておらず、来週も同じような展開が続くと思われ、底抜けする可能性も否定できません。
国内貴金属価格は為替に助けられました。金曜日に79円台に戻されましたが、日銀の追加緩和に対する期待は大です。30日の日銀会合に注目です。