世界的景気減速懸念強まる
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- 2015.11.10
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サプライズとなった米雇用統計明けの市場。
堅調な米経済を好感していることもあり、12月利上げ濃厚にも関わらず落ち着いた動きでした。
しかし、その後発表された10月中国貿易統計で輸出入が減少し、さらに経済協力開発機構(OECD)が世界経済成長率の見通しを引き下げたことで世界景気の減速懸念が強まりました。こうなると一旦は市場に受け入れられていた米利上げも世界経済にとっては大きな減速要因と考えられます。
市場も如実にこれを反映し、前日急騰したNYダウは大幅反落。一方で安全資産としての需要とドル高一服で金は下げ止まりました。しかし、利上げに景気減速懸念というダブルパンチに商品的側面の強い白金系と銀は大幅続落。貴金属でも明暗が分かれています。
12月利上げ観測の高まりにより、金利が付かない貴金属は圧倒的に劣勢状態。これは現実ですが、利上げ決定後もドル高が進み貴金属は売られ続けるとの見方は大いに疑問です。
これまでの歴史を振り返ると、利上げによるドル高のピークは利上げ決定直後です。つまり利上げが決定という大きな材料でも「知ったら仕舞」という相場格言に当てはまるという事。
もちろん今後の利上げペース次第という事にはなりますが、貴金属の底値も利上げ決定直後になり、その後は上昇に転じるという流れになると思うのですが・・・・。