下落圧力との抵抗
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- 2013.11.12
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昨日は米国がベテランズデーで、市場は動いていたものの閑散とした相場となりました。
早期の緩和縮小観測により貴金属に下落圧力がかかった状態が続いていますが、何とかしのいでいるという印象を受ける値動きです。
底抜けしてもおかしくはありませんが、とりあえずは13日のバーナンキ、14日のイエレンという新旧FRB議長の発言待ちですね。
市場の関心は緩和縮小の開始時期です。予想としては来月12月から来年6月まで分散しています。先週末のGDP上昇と雇用統計大幅改善で開始時期の前倒しが懸念されていますが、来年早々に債務上限問題が再度やってくることを忘れてはいけません。
また、先日のECB利下げに見られるように欧州の景気回復は遅々として進んでおらず、その他の国々も同様です。この状況下で米緩和縮小という衝撃があれば、深刻なダメージを世界経済に与えるものとなります。そしてそれは回りまわって米国にも影響するでしょう。
緩和縮小を開始することによるドル高、金利上昇も大いに懸念されるところです。
一度広げた風呂敷をたたむという事はそう簡単ではありません。
しかし、貴金属にとって緩和縮小というイベントは短期的には大きなマイナス要因ですが、遅かれ早かれいずれ通らなくてはならない道であり、早めに消化し、アク抜けさせたほうが中長期的にみれば価格回復は早いのではないかとも思います。