リバランス
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- 2014.09.26
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安定していた米株価の振り幅が大きくなってきました。
NYダウは前々日の154ドルという急騰に対し、昨日は264ドルの急落。
これまでも逆風の中、涼しい顔で最高値更新を続けてきましたが、さすがにそろそろ下げてもおかしくないでしょう。米国の緩和終了を機に相場全体がリバランスによる変動に巻き込まれそうです。
昨日の動きとしては、まずロシアが欧米の制裁に対抗し、報復制裁に踏み切りました。
欧州ではスコットランド独立問題はひとまず片付きましたが、フランス格下げが噂されており、全体として景気後退を阻止すべく緊縮路線から緩和路線への転換中。さらに密接な関係にあったロシアとの交易が途絶えてしまったため、そのダメージも背負い込む弱り目に祟り目の状態。当分ユーロが浮上する可能性は低そうです。
イスラム国への空爆は、欧州各国も参加を表明し始め、イスラム国へ対する全方位包囲網が整いつつあります。追い込まれつつあるイスラム国は、やはり米国やその支援国でのテロを計画しているらしく、テロへの警戒感が高まっています。
また、昨日米国で発表された米新規失業保険申請件数は29万3000件と市場予想を下回っています。
貴金属相場の動きとしては、序盤ユーロ安ドル高で急落。金は一時1207ドルまで下落し、その後は米株の値崩れやリスク回避による逃避資金が戻り1220ドル台に回帰。
金は粘り強く抵抗していますが、シルバー・プラチナは相変わらずの弱さ。安全資産として金が評価されているのに対し、シルバー・プラチナは景気連動商品とみられている違いでしょう。プラチナは一時1300ドル割れを起こし、金との価格差も100ドルを切っています。クライマックスはそう遠くなさそうです。