ボラリティの高い相場が続く
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- 2015.12.21
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米利上げ後の市場は依然大きく揺れ動いています。
落ち着かない週末の市場で口火を切ったのは黒田日銀で、金曜日の日銀金融政策決定会合でETF買い入れ枠追加を発表。
現状維持を予想していた市場は、突如の発表にパニックとなりました。内容としてはETF購入について新たに年3000億円の買い入れ枠を設けるというわかりにくいもの。市場は発表当初は追加緩和策と捉え歓迎しましたが、年3000億円という規模に加え、資金供給規模は変わらない「緩和補完策」という実態が明らかになるとともに期待は失望へと変わりました。
発表直後、日経平均は500円高、為替は123円まで進みましたが、わずか数分で株は一時900円安、為替は121円台となるジェットコースター相場。結局は今回の黒田日銀による発表は市場を不安定にしただけでほとんどメリットのない失敗となりました。失地挽回に期待しましょう。
そして世界的な動きとしては米国の原油輸出に関する法案が可決されたことで原油の下落圧力が増しています。原油安と利上げでの世界経済に対する懸念からリスクオフが続き、NYは367ドル安。連日の大幅下落の下げ幅は約620ドルにもなり、イエレンFRBによるクリスマス相場は吹き飛んでしまっています。
貴金属は安値買いと安全資産買いにより急反発。前日の大幅下落から行って来いの大幅上昇となっています。ただし、為替も円高に進んでいるため国内価格の上昇は限定的です。
年内最後までボラリティの高い相場が続きそうですね。