プラチナ年初来安値更新
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- 2015.11.12
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米国はベテランズデーで閑散とした市場。12月米利上げが確実視される中、中国の景気減速懸念が次第に強まっています。
先日の5中全会では今後5年は経済成長率を7%前後に維持すると発表していますが、中国経済指数の信憑性自体が疑われている状況では説得力はありません。現実は明らかに失速状態にあると思われます。それに対し、当局は矢継ぎ早の緩和策だけでなく、一人っ子撤廃などのドラスティックな動きにでてはいますが即効性はありません。市場が恐れているのは、もはや共産党が中国経済をコントロールできないのではないか?という事。さすがにそこまでは至っていないと思いますが、強く否定できる根拠もありません。
また、米利上げも中国にはマイナス要因となります。
ドルという基軸通貨が利上げされるという事は、単純にドルの調達コストが嵩むという事だけでなく、現在あるドル建て債務も実質的に膨らむことになるからです。
瀬戸際にある中国をはじめとした新興国は米利上げに耐えきることができるのでしょうか?
昨日の貴金属は一段安。金は相変わらず1080ドル台で粘っていますが、世界的な景気減速懸念からの工業需要減退が意識される金以外の貴金属は底抜け状態。特にVW問題も絡むプラチナは年初来安値更新。安値が続いていることでプラチナ鉱山会社ロンミンが経営危機に陥っているとの事。長期的にこの水準は維持できないのは確実なのですが…。