バッドサプライズとなった米雇用統計 貴金属は上抜け
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- 2012.08.21
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欧州リスクが市場を支配する中、5月米雇用統計が発表。
非農業部門雇用者数は6万9000人増と事前予想15万増を大幅に下回り、失業率も8.2%に上昇。
バットサプライズともいえる結果となりました。
頼みの綱の米国でも景気減速が確認されたということで市場はより一層のリスク回避に動きました。為替ではユーロに続きドルが売られたことで、円は78円を割り込む独歩高。
株価も大きく下げ、原油など商品市場も売られています。
総崩れの市場の中で唯一買われたのが貴金属。
米雇用統計の悪化でQE3期待が大きく高まったことで貴金属が急騰。金はこのところの厚い壁であった1600ドルを突き抜け、1626ドルと約60ドルの急騰となりました。底値を3度試しながらのBOX相場上抜けは価値があります。他の貴金属も金に連れられて大幅上昇しています。
今回の雇用統計の結果で、QE3に対する市場のスタンスは期待から確信に変わったかのような動きです。モルガン・スタンレーも雇用統計の結果を受け、追加緩和の確率は80%としています。
また、米国だけでなく欧州でもECBによる緩和の可能性が高まっています。そして中国でも大型景気対策が噂される等、世界的な催促相場の様相を呈してきました。
これが実現すれば貴金属は青空天井となるでしょう。