ドル高は修正されず
- UPDATE
- 2014.09.22
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スコットランド独立住民投票は否決。
この結果に安堵感は広がったものの、ポンド・ユーロに思ったほどの切り返しはなくドル高の修正はなし。
独立こそ回避しましたが、現実問題としてスコットランドへ約束した各種特典の処理問題や、それに対するイングランド・ウェールズ・北アイルランドの不満が残る結果となりました。当面英国は厳しい運営を迫られそうです。
週末開催されたG20財務相・中央銀行総裁会議は、世界経済の成長にばらつきがあり、雇用創出に必要なペースを下回っているとの認識で一致。短期的な経済状況を勘案し、機動的に財政戦略を実施することで合意しました。
つまりは米国の経済成長だけが突出している状況であり、他国の成長は遅れている。財政出動で各国はテコ入れしなければいけないという事。ルー米財務長官は日欧の成長鈍化に「期待外れ」という表現を使い、日本と欧州にさらなる金融緩和を要求。また、ルー財務長官は「ドル高は米国にとって良い事」との発言もしており、米国はドル高容認の構え。
これではドル高が修正されるはずもありません。
メインストリームとなっているドル高に対し、底値探りを余儀なくされている貴金属。週末は一段安となりました。金は1200ドル割れを意識した攻防。金より先に銀・プラチナは売られ過ぎと思えるラインまで後退しています。為替のフォローも一服したことで、国内価格に下落がダイレクトに反映してくるようになりました。
全体的に相場は大きくバランスを崩しているように感じます。貴金属の不安定な動きは市場の動きの先取りとなることが多いです。未だ最高値を更新し続けている米株式にそろそろ異変が起こる可能性が高いのではないでしょうか?