タカ派的イエレン証言 貴金属は四面楚歌
- UPDATE
- 2015.07.16
- GATEGORY
- OTHER
注目のイエレンFRB議長議会証言は、従来のスタンスを維持し、年内利上げが適切としました。
また、労働市場は改善に向かっているとし、不安定な海外動向も米経済回復に対して大きな影響はないとの認識を示しています。
目新しい内容はなく、利上げ時期についても年内という不確定な状況が続きますが、少なくともIMFが要望した利上げの越年の可能性は限りなく低くなりました。
そして、ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁が同日の会見で、FRBは9月に利上げを開始し、年末までに1度の追加利上げを行うことが可能であると発言。
現時点では9月利上げも排除できなくなりました。また、9月がなければFOMC後の記者会見がある12月との見方が一般的でしたが、予定していない回でも緊急に会見を実施することもあり得るとイエレンFRB議長が発言したことも予想をさらに難しくしています。
タカ派的なイエレンFRB議長議会証言を受けドルが急騰。ドルINDEXは97台まで急伸しています。一方、ドル高に押された貴金属は急落し、金は抵抗線となっていた1150ドルを割り込んできました。
ギリシャ議会は財政改革法案を可決し、ギリシャリスクは一服。中国株は下げ止まっているものの不透明感は継続。ここで米早期利上げ観測が強まるという貴金属にとっては四面楚歌の状況です。