ジェットコースター相場
- UPDATE
- 2012.08.20
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ギリシャの再選挙が決まり、しばらくは落ち着くのかと思われた欧州ですが、危機はスペインなど他国へも広がりを見せています。ギリシャのデフォルトが現実味を帯びてきており、財務基盤の弱い南欧諸国への影響が懸念されるところです。
欧州リスクを受け軟調な市場でしたが、米フィアデルフィア連銀業況指数が発表され、事前予想+10を大きく裏切る-5.8との衝撃の結果となったことでリスク回避は加速。
株価は急落しダウ平均は約4か月ぶりの安値を付けています。商品も全面安。
一方で、昨日のFOMC議事録公開で状況が悪化すれば追加金融緩和と示されたところに、今回の米フィアデルフィア連銀業況指数の大幅悪化ということで追加金融緩和期待が高まり、貴金属は急騰。
金は1550ドル付近から一気に1580ドル台に回復。他の貴金属も金につられ上昇。
追加金融緩和期待だけではなく、久しぶりに安全資産としての側面も評価されたようです。
昨日1530ドルの下値抵抗線まで下げて売り玉を整理できたことも上値が軽かった要因でしょう。
現実的にも経済指標の悪化だけでなく、株価の急落は追加緩和に対する大きな圧力になります。ただし、これ以上の大きな株価の崩れがあった場合は、リーマンショック時と同じくキャッシュの確保という観点から、金の換金売りが進んでもおかしくない状況です。また、これまでの下げが急激だった分、戻りも大きくなるのは当然ですが、これを持ってトレンドの転換とするのは早計です。
暫くボラリティの大きなジェットコースター相場になりそうです。