オバマケア代替案決議見送りでドル一段安
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- 2017.07.19
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またしてもオバマケア代替案決議が見送りとなりました。
上院共和党から造反者が出たことで、可決に必要な過半数を確保できないことから見送りを決定。これだけの時間をかけて比較的容易なオバマケア代替案さえも可決できないような状態では、さらに困難を伴う税制改革やインフラ投資拡大といった市場の期待する政策実現は到底無理でしょう。トランプ政権の議会運営能力に市場は失望が広がることとなっています。
FRBによる緩やかな利上げ方針が示され、ここに米政局リスクが加わりドルは一段安。また、今週のECBで出口戦略への転換を発表するとの見方からユーロが上昇していることもドル圧迫の要因。
ドルINDEXは94半ばまで低下し約10か月ぶりの安値をつけています。
貴金属は急激なドル安を受け上昇し、金は1240ドル台まで急騰。先週までの底値探りからの底打ち反転が鮮明になってきました。
ただ、世界は出口戦略=利上げへの転換期。金融緩和は徐々に絞られ、金利も上昇するターンです。様々なリスクから安全資産としての貴金属を買う流れは不変ですが、貴金属にとって厳しい状況下に変化していることに違いはないでしょう。
少なくとも現状で突き抜けていくイメージはなく、1200ドル台での停滞・根固めという流れが続きそうです。