イエレンFRB議長議会証言は玉虫色
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- 2015.02.25
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ギリシャの改革案をEUが承認。
これで2月末から4か月支援延長が決定。結局はギリシャが折れ、ドイツの意向が反映した形になりました。反緊縮で政権を取ったチプラス・ギリシャ首相は厳しい立場に追い込まれることになります。
4カ月の支援延長で目先の危機は乗り越えましたが、4カ月後には再びこの問題が蒸し返されることは確実。結局は問題の先送りにすぎません。
そして、最注目のイエレンFRB議長議会証言。
1月FOMC議事録で利上げに慎重な姿勢が確認されましたが、その後の米雇用統計が大幅な上振れとなった事を受け、イエレンFRB議長の発言に変化が出るのかが注目されていました。
結果としては明確な利上げ開始時期についての言質はなく、手がかりとなるフォワードガイダンスもなし。6月の利上げ開始の可能性も否定されておらず、あえて曖昧な玉虫色の状況を作り出したようです。従来からの状況に応じて適時対応するというスタンスの継続とも言えますが、受け手によってその捉え方はいかようにも変わるものです。
タカ派的な予想が強かった分、市場はややハト派と受け止めましたが、貴金属の反応は限定的。
金は1190ドルを試す展開から終値で1200ドルを割り込みましたが、これにはさほど意味はないでしょう。
ギリシャリスクは一応の決着をみせ、米利上げについても慎重なスタンスであるという事が確認されました。一旦材料は出尽くした状況で、本日から中国勢が戦線復帰。
貴金属はこのタイミングでどこまで上昇できるのかが問題。連日夕方の欧州時間から大きな下落が続いており、流れを読むうえでも本日の欧州時間の動きは注目です。