イエレンFRB議長証言待ち
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- 2017.07.12
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本日のイエレンFRB議長証言を前に様子見ムードの市場。
昨日はブレイナードFRB理事が、バランスシートの縮小に近く着手すべきとの認識を示すとともに、追加利上げについてはインフレ動向を見極める必要があると発言しました。
ブレイナードFRB理事はもともとハト派ですが、同じハト派であったイエレンFRB議長がタカ派的姿勢を強めたことでその発言に変化が出るのかが注目点でした。結果はハト派的慎重姿勢を維持。しかし、その一貫してハト派であるブレイナードFRB理事も早期のバランスシート縮小には賛同の姿勢を示していることから、9月のバランスシート縮小決定で間違いなさそうです。ただ、利上げについては12月が本命ですが、インフレ動向次第で見送りもあり得る状況という事でしょう。
そして、FRBという組織にも動きがありました。トランプ大統領が空席になっていたFRB副議長のポストにクオールズ元財務次官を指名すると発表。また、トランプ大統領は来年2月で任期切れとなるイエレンFRB議長を再任しない可能性が高いとの報道もでています。
トランプ大統領は金融緩和の継続を求めるスタンスであり、FRBへの介入懸念も高まっていました。ここにきてイエレンFRB議長が金融正常化を急ぎ始めた背景にはこの辺りの問題も影響しているのでしょうね。
トランプ大統領については、昨日トランプ・ジュニアが米大統領選中にロシア人弁護士と接触していたことを認めました。メールの内容を公表し、接触に問題はないと主張していますが、ロシアゲート疑惑はまだ継続中です。
ブレイナードFRB理事のハト派的スタンス継続やロシアゲート疑惑が蒸し返されたことから米時間に入りドルが急落。ドル安を受け、そこまで下に引っ張られていた貴金属も急反発しています。
全体的には様子見ムードで値動きは限定的。イエレンFRB議長証言待ちです。