やはり欧州 不用意な発言で危機継続
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- 2013.03.26
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ユーログループ議長であるダイセルブルーム氏(オランダ財務相)が、「キプロスのケースはユーロ圏の危機解決に向けたモデルになる。」と発言。
これは今回のキプロスにおける預金課税や銀行再編はあくまで今回限りの特殊なケースであるとしていたスタンスから逸脱した発言であり、最も恐れていた他国への波及を、EU側の人間が焚き付けるという愚かな結果となっています。やはり欧州、簡単には行きません。
キプロス支援合意でユーロ危機は一服したかと思われましたが、その後のユーログループ議長の不用意な発言で再び欧州リスクへの懸念が高まりました。
貴金属は欧州情勢に歩調を合わせるように右往左往。キプロス支援合意を受け、安全資産としての魅力が後退した金は一時1590ドルまで下落しましたが、危機再燃で結局は前日とほぼ同じ値位置まで戻しています。
ドル建て価格は保持されていますが、為替は円高傾向。一時93円台まで円高が進んでいます。もはや口先だけの金融緩和は陳腐化しており、市場は実行に移すのを待っています。来週に予定されている日銀金融政策決定会合を待たず、前倒しで緊急会合が行われるという噂もありましたが、今のところその兆候はありません。来週まで待ちの状態になりそうです。