またしてもギリシャリスク
- UPDATE
- 2015.02.10
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米雇用統計の衝撃が抜けきらない所に、またしてもギリシャリスク。
米雇用統計の影に隠れて週末に国債格下げをされていたギリシャ。新政権発足からすぐさま債務削減・緊縮財政の緩和を求めてユーロ各地を訪問していたギリシャ首脳陣でしたが、ドイツをはじめとする支援者側は全く取り合わず。追いつめられたギリシャは、今月末が期限となる現行の金融支援の延長を拒否し、緊縮策の撤廃を提案する逆切れ発動。さらに緊縮派の代表格であるドイツに対し、第2次世界大戦の賠償請求を表明する無茶苦茶。
11日にユーロ圏財務相会合、翌12日にEU非公式首脳会議が予定され、ギリシャ債務問題について話し合われますが、ここでギリシャに甘い顔を見せれば同じく債務問題を抱える南欧諸国への影響は必至であり、盗人に追い銭をくれてやるようなことはないでしょう。また、ギリシャのあまりの乱暴狼藉ぶりに世論も離れています。
ただ、それでもユーロ脱退という前例を作ることは、体制にとって大きなダメージを与えるため、何とか策をひねり出したいというジレンマ。事は簡単に解決するはずもなく、今回も問題先送りのような形でひとまず終わるのでしょうね。
ギリシャリスクを受け売り込まれていた金・銀は反騰。リスク回避の状況下なので白金系は続落。前日の下落が大きかった為、それなりの戻りを見せるのかと思いましたが、そこは米利上げ観測が頭を押さえつけました。
米利上げを意識しながらも今週はギリシャ問題が主題となりそうです。