どちらに転ぶかわからない相場
- UPDATE
- 2012.12.16
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今週のドル建て金価格は1700ドルの攻防となりました。
事実上のQE4ともいわれるFOMCでの発表内容で、値が飛んでいくかと思いましたが貴金属はやや下向き。依然難航している財政の崖問題が重くのしかかっています。
クリスマス前の21日が交渉の一つの区切りとして考えられていましたが、そこまでにまとまりそうもありません。クリスマスまでに交渉がまとまらないとなると、欧米系ファンドはクリスマス休暇を意識し、リスク回避の為ポジションを整理するのは当然の流れです。
金曜日の市場では一段のドル安ユーロ高という貴金属にとっては最高の上げ条件であったにもかかわらず値動きは限定的。貴金属は蚊帳の外に置かれているような違和感を覚えます。
一方で国内貴金属価格は為替要因で堅調。円が選挙後の月曜日にどのように動くか注目です。来週は金融緩和が噂される日銀金融政策決定会合も開催されるため大きく円高に振れることはないと思いますが…。
それにしても貴金属に対する財政の崖問題の圧迫効果は絶大です。しかし、1700ドルを割れれば根強い買い戻しがあることも確認されました。下値は限定的であり、ファンドの売りもあらかた出尽くしたような感もあります。ということは圧迫要因である財政の崖問題が解消されることとなれば、非常に大きな上げ相場になることも否定できないでしょう。転ぶかわからない相場は続きます。