ぎりぎりまで協議は続く
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- 2013.10.10
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米財政協議は依然平行線。
オバマ大統領がアジア歴訪を取りやめてまで財務協議に取り組んだことで、週内の解決も期待されましたがいまのところ進展なし。米国民だけでなく世界各国からの批判も高まっていますが、ここまで来て安易な妥協はできない両陣営です。17日という期限までギリギリの攻防は続くでしょう。
しかし、現実的には17日を越えてもすぐにデフォルトという事はなく、月内は何とか資金をやりくりできそうな米政府。共和党としてはこの部分を織り込んで交渉にあたっている節があります。わずかなロスタイムまで当て込むようなやり方は、正に薄氷の上を歩くようなものであり、予期せぬトラブルひとつで思わぬ事態に陥る可能性もあります。アクシデント的なデフォルトが怖いですね。
昨日は9月FOMC議事録が公開され、緩和縮小見送りがギリギリの決定であったことが明らかになりました。また、メンバーの大半が年内に縮小開始し、2014年半ばには買い入れを終了という判断をしているという事。
何もなければ10月緩和縮小の可能性が高かったでしょうが、現状では早くて12月でしょう。
そしてこのタイミングで次期FRB議長にイエレン氏が決定。米政府としては長引く財政協議にリスクオフの市場にカンフル剤を投入したというところでしょう。バーナンキFRB議長の流れを汲むイエレン氏の就任は予想通りではありますが、不確定要素が一つ消えたという意味では歓迎材料です。
貴金属はイエレン氏の次期FRB議長決定によるドル高に押され下落。
この材料だけでなく、ゴールドマンサックスを筆頭にした緩和縮小開始で金は一段安という報道で底が軟化していました。さすがに1100ドル割れまではないと思いますが…。一方で、相場は悲観の中で生まれるという言葉もありますよね。