「財政の崖」の次は「壁」
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- 2012.12.03
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12月の市場がスタート。
市場の関心は欧州から米国へと移っています。
米国にとっての大きな懸念材料は「財政の崖」問題。年末で多くの減税措置が終わりを迎えることにより、米景気が大幅に減速することが確実視されています。先月行われた大統領選でも争点となっており、オバマ大統領は富裕層向け増税を主張して再選を果たしています。勿論これだけが再選された要因ではありませんが、選挙時の公約は果たさなければならず、富裕層を狙い撃ちする増税に反対する議会与党である共和党との対立が強まっています。
しかし、オバマ民主党・共和党の両党とも財政の崖の危険性は理解しており、近いうちに歩み寄りの上、合意が得られるとの見方が優勢です。
そして、「財政の崖」を越えたところにあるのが「財政の壁」とも言われる債務上限問題。2011年に嵩上げした債務上限が来年早々にも限度額を迎えることになります。オバマ大統領は上限引き上げの権限を求めていますが、共和党は当然拒否。
当面、米国を巡る緊張は続きます。
そして今週末は米雇用統計。先月までは米大統領選も絡み改善が続いていましたが、今月はどうなるのか注目です。